生命応答戦略科学
東京大学・新領域創成科学研究科・先端生命科学専攻(科目番号140−19)
金曜日第3限(1時から2時40分)開講 冬学期 1単位 大学院年生対象
平成14年度スケジュール
第1回 10月18日(金) 生物のエネルギー獲得様式
第2回 10月25日(金) 光の受容とエネルギーの変換
第3回 11月 8日(金) 過剰なエネルギーの消去
第4回 11月15日(金) 植物の低温感受性
第5回 11月29日(金) 地球と生命の歴史
第6回 12月 6日(金) 呼吸、雨、導管と光合成
第7回 12月13日(金) 光呼吸、C4植物、CAM植物
第8回 12月20日(金) 最近の研究成果
11月1日は柏キャンパスの一般公開、 11月22日は海外出張のためお休みです。
講義の方針
本講義の内容に関するキーワードは次の2つです。
「エネルギーの流れとしてとらえた生命」
「生命と環境の関わり」
本講義では、知識の獲得については重要視しません。なるべく液晶プロジェクターを多用して わかりやすく講義をするつもりです。ただ、液晶プロジェクターを使うとどうしても速度が速くなりがちなので、その辺は努力してついてきてください。 植物を暗所で育てるともやしになります。どのように(How)そうなるのかは、光形態形成という 1つの学問分野の中で詳細に調べられてきました。一方、なぜ(Why)そうなるかについては、 従来はサイエンスの対象とはなりにくかったのですが、徐々に研究の対象にできるようになって きています。この「なぜ」と言う質問は、生命の進化を考える上で重要であるのみならず、生命の 成り立ちを理解する上でも重要だと思います。例えば、何かの代謝経路を学ぶ際も、その経路にある 個々の物質の名前を覚えるのではなく、なぜそのような経路が必要なのかについて考えてほしいと 思います。
なお、本講義は、個別の項目としては、光合成などのエネルギー代謝、植物の環境応答などが中心となりますが、植物の分野の人を想定した講義ではなく、初心者向けに講義をする予定です。返って、既に、 そのような分野で充分知識を持っている人は遠慮していただいた方がよいかと思います。
評価
毎週の講義のあと月曜日までに400字程度の短いレポートをメールで sonoike@k.u-tokyo.ac.jp まで送ってください。添付書類にはせず、本文に内容を記載してください。また、なるべくHTMLメールではなく、テキストメールをお使い下さい。内容は、講義内容についての考察としますが、講義の中で興味を引かれた点、分かりにく かった点(内容、講義の仕方の両方について)、質問などを加えても構いません。なお、このレポートに関しては、ホームページ上で匿名意見として、 公開します。試験は行わず、このレポートに基づいて採点します。
学生による講義の評価
学生による授業評価の結果をこちらでご覧になることができます。