読書記録2002
最近、一度読んだ本でも忘れていることが出てきて年を感じます。ひどいときは、新しく読む本だと思って、面白く読み進めていくうちに、何だか知っている気がしはじめて、読み終わる頃に、そういえば昔読んだことがあったと思い出すこともありました。 「常に新鮮な喜びが味わえてうらやましいこと」などと言われる状態です。そこで、新しく読んだ本を忘備録としてここに書いておくことにしました(平成14年3月開始)。「新しく読んだ」というだけで、別に新刊の本とは限りません。
「上方落語桂米朝コレクション4商売繁盛」 桂米朝 ちくま文庫 平成14年12月読了
風邪で病院に行ったらえらく待たされたので、手近な本屋で急遽買ったのがこの本です。上方落語には途中でお囃子が入るのが特徴だというのを始めて知りました。あと、大阪弁なのでしょうか、何々したある、という表現を始めて聞きました。サイボーグ00いくつかだったかの中国語訛(?)のような感じで違和感があったのですが、昔ながらの日本語にもあったんですね。
「エンディミオンの覚醒 (上・下)」 ダン・シモンズ 早川文庫 平成14年12月読了
ハイペリオン4部作の完結編で、膨大なシリーズを破綻なく仕上げただけでも大したものです。いつもながら読者を引っ張るものを持っています。個人的には、第1部の「ハイペリオン」が登場人物の個性もあって一番好きですが、この巻も第1級のSFにしあがっています。
「秩父宮 昭和天皇弟宮の生涯」 保坂正康著 中公文庫 平成14年12月読了
全体的に、登場する人々の人間性がきちんと描かれていて好感が持てます。ただ、その人間性というのは、おそらく、ある視点から見た解釈なのだと思うので、別の立場に立つ人が書くと、また別のお話になるのでしょう。現人神の弟という立場にかつてあった人が、死に臨んで、「現在の宗教は何れも平和をもたらすものとは云へない。相互に排他的であり、勢力拡張のためには手段を選ばない傾向さへある。」と遺書に残していたことは始めて知りました。このような感性を持つ人が、戦時中の一部の人々の狂信的な言動をどのように感じていたのか、想像するに余りあります。
「日本語で一番大事なもの」 大野晋、丸谷才一著 中公文庫 平成14年12月読了
これは著名な二人の著者の対談集ですが、「一番大事なもの」すなわち助詞助動詞について縦横に論じた本です。例によって大野晋氏が、文法が時代と共にダイナミックに移りゆく様子を論理的に解説していけば、丸谷氏がその学識・蘊蓄を披露するといった具合で、内容は、古い日本語の文法の解説でありながら、読んでいて飽きません。僕は高校の頃、古文・漢文が大嫌いでしたが、そのころこのような本があればまた違っていたかも知れません。高校の頃からもう20年以上たちますが、今は、古文の文法などの教え方も少しは変わっているのでしょうか。
「黒竜戦史1?8」 ロバート・ジョーダン著 早川文庫 平成14年11月読了
アメリカファンタジーのシリーズ最新刊。まあ、このシリーズも長いこと長いこと。読み始めた行きがかり上、新しい巻が出るたびに買って読んでいるけど、本箱にずらっと並んだのを見ると、買わなくともよかったかとも。まあ、それなりに面白くはなくはないけど。ようやく一区切りですが、シリーズとしてはまだ続くようです。フランク・ハーバートのデューンのシリーズも長くて、あとになるほどごちゃごちゃしてきていやになりかけましたが、こちらのシリーズも、ここまで買った以上は、という惰性だけで読んでいる感じです。
「少年H」 妹尾河童著 講談社文庫 平成14年11月読了
文庫になったときに買ったのですが、忙しくて取り紛れている内に読むのを忘れていたのを発掘しました。エピソード自体は、それぞれ特別なことはないのですが、全体としてみると「この人はただ者ではないなあ」という感じがします。他に、妹に対する心の動きなどがよく描かれていて、よくこのような子供時代の心の動きをきちんと覚えていたなあと感心しました。
「幕末の天皇」 藤田覚著 講談社 平成14年10月読了
幕末の幕府と宮廷の力のバランスを光格天皇と孝明天皇の二人の天皇を軸に描いた本である。当初は圧倒的だった幕府の力が相対的に衰退する様子がさまざまな資料を用いて丹念に調べられている。一方で、その変化を「時代は確実に動いていたのである」と説明するのみで、なぜ幕府の力が衰退したのか、それが必然だったのか、それとも諸外国からの圧迫がたまたまあったからなのか、という問題に対しては触れられていないのが残念である。
「なぜ磁石は北をさす」 力武常次著 日本専門書出版 平成14年10月読了
この本は、もともと1970年に講談社のブルーバックスから出版され、1978年に改訂版がでてから絶版になっていたものを復刻したものである。2002年改訂復刻版とあるので、2002年に新しく改訂されたのかと思ったが、どうも内容からすると改訂版を2002年に復刻した、と言う意味らしい。本文中に「最近」とあるのはどうも20年以上前のことのようである。プレート・テクトニクスが新しい概念として扱われているなど、現在から見れば古めかしい印象は拭えないが、平易な記述で地球電磁気学の解説がなされ、現在でもまだ通用する内容を持っているように思われる。ただ、図の復刻を、単にスキャナーで取り込んで張り付けただけのようで、かすれのノイズなどはそのままだし、軸の説明などの字が非常に読みづらい。これなどは、もう少し手を入れても良かったのではないかと思う。
「新しい植物生命科学」 大森正之・渡辺雄一郎編 講談社サイエンティフィク 平成14年10月読了
書評を生物学関係書籍の書評の方へ載せました。
「ローマ人の物語 勝者の混迷(上・下)」 塩野七生著 新潮文庫 平成14年10月読了
この巻は、その前のハンニバル戦記が戦術を中心に歴史の流れを見ていたのが一転して、領土の拡大と、市民の経済状態の変化が、ローマ社会の変質を不可避的にもたらしていく様子が描かれます。ハンニバルの時代までのローマは、ある一人の人物がいるかいないかで、その歴史の流れが大きく変わった印象を受けますが、この巻で描かれるローマでは、もはやどんなに傑出した人物であっても、グラックス兄弟やスッラのように、一時的にローマ社会の変化に棹をさすか、あるいは変化を押しとどめるか、はできても、全体の大きな流れに影響を与えることはできなくなっています。これはこれで、ハンニバルなどの悲劇的な生涯とは違った意味での悲劇性をもたらしています。
「科学史こぼれ話」 佐藤満彦著 恒星社厚生閣 平成14年10月読了
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「日本語の教室」 大野晋著 岩波新書 平成14年10月読了
ローマ人の物語について、理系の人間には非常に心地よいと書きましたが、大野晋の本もそうですね。単に事項を列記するだけでなく、常に原因と結果という論理展開を考える姿勢は、(文系の方にははなはだ失礼ながら)文系にしておくのは惜しい、という感じです。この本は、質問に対する答えという形を取っていて、前半は日本語に関する質問ですが、後半は日本の文化・文明、さらには社会のあり方に対する問題提起となっており、著者の現代日本に対する危機感がひしひしと伝わってきます。特に最後の数章は、日本の文明の現状と将来に対する提言なのですが、自分の子供の将来を危惧しながら世を去るにあたって遺言を残すような一種の悲壮さがあります。お年は80を超されているのだと思いますが、これからもがんばっていただきたいものです。
「ローマ人の物語 ハンニバル戦記(上・中・下)」 塩野七生著 新潮文庫 平成14年10月読了
この時期のローマは、ハンニバルとそれを迎え撃つスキピオの人間味あふれたドラマがあって、一番面白いところでしょうね。1つの目標に向かって邁進し、そして敗れ去るハンニバルの物語は、北欧のエッダやサガに通じるところがあります。3冊を一気に読んでしまいました。戦術に関しても詳細に分析されていて、著者はこのような面にも強く興味を持っていたのかと、若干驚きました。この著者の、常に原因と結果を求める姿勢は、理系の人間には非常に心地よく感じられます。
「The Music of Sunlight」 Wilbert Veit,
Jr.著、Sunlight Books 平成14年9月読了
書評を生物学関係書籍の書評の方へ載せました。
「悲劇の宰相長屋王」 辰巳正明著 講談社 平成14年9月読了
面白いテーマなのだが、章ごと部分ごとに論点がずれていくために、一貫した主張を読みとろうとすると苦労する。理系の論文ではないのだから、別にそれでも良いのかも知れないが。題名からすると長屋王についての本だと思ってしまうが、副題に「古代の文学サロンと政治」とあり、こちらの方がより中身を表している。悲劇の宰相云々は宣伝効果を考えたネーミングなのだろう。不比等の4人の子供たちの文学活動なども紹介されており、この時代の文学、特に漢詩の意味、重みといったものがよくわかる本である。
「プラントハンター ヨーロッパの植物熱と日本」 白幡洋三郎著 講談社 平成14年9月読了
珍しい植物を求めて世界を駆けめぐったプラントハンターの歴史の紹介。さまざまな資料からプラントハンターの動きを丹念に追っている。章立てが時代と、人と、地域と、植物種で分けられているため、章の間の重複が多く気になった。多くは無名の人物を追っているためか、どうしても足跡をたどるだけになりがちで、プラントハンティングにかける情熱のようなものがもう一息伝わってこない。もう少し、書簡などの人間的資料が充実していればと思うが、これは無い物ねだりなのでしょう。
「死神とのインタヴュー」 ノサック著 岩波文庫 平成14年9月読了
第二次世界大戦直後に書かれたドイツの短編集。ハンブルクの大空襲の経験をつづった「滅亡」など、戦争中と戦後の人の心の動きを(場合によっては「動かなさ」を)さまざまな文体で書いている。「トロイア戦争の戦後」を扱った「カサンドラ」がすばらしい。英雄オデュッセウスの心の空白のようなものを如実に感じさせられる。「ないもの」を描けるというのは才能ですね。
「サテュリコン」 ペトロニウス著 岩波文庫 平成14年8月読了
古代ローマ、皇帝ネロの時代の風刺小説。セネカの風刺短編「アポコロキュントシス」が併載されている。本編のサテュリコンの方は何しろ、元の五分の一以下しか残っていない断片なので、ストーリー的にはよくわからず、どこが風刺なのかも不明な点が多く、今ひとつでした。アポコロキュントシスの方が、クラウディウス帝への風刺というテーマが明確なこと、ほぼ全体が残っていてストーリーが読みとれることから、面白く読めました。悲劇が基本的には千年後の人間にも理解できるのに対して、喜劇は昔の物を読もうとするとたくさんの注付きでないと理解できないのは、ローマの喜劇でも、ギリシャの喜劇と同じですね。
「ローマ人の物語 ローマは一日にして成らず(上・下)」 塩野七生著 新潮文庫 平成14年8月読了
この人の文体は簡潔でありながら登場人物の人となりや歴史の動きの必然性を余すところなく描写して、いつも好感が持てます。本の中でカエサルの文章を絶賛していますが、さもありなんという感じです。この巻では、ローマの建国から約500年間を扱っていますが、今年アエネーイスを読んだこともあって、読み出したらあっといいうまに読んでしまいました。
「ポケモン・ストーリー」 畠山けんじ、久保雅一著 角川文庫 平成14年8月読了
ゲームボーイソフトから始まって一大キャラクタービジネスに成長しているポケモンの発展の経緯を追跡したビジネスストーリー。単行本として、日経BPから2000年に出版され、今年(2002年)の4月に角川から文庫版として出ました。丹念な取材と、例えば著作権などについての親切な説明があって、新入社員にぴったりのビジネス書というところでしょうか。小中学生が間違って買いそうですが、ちょっと難しすぎるでしょうね。手前味噌本にしないために、小学館からではなく日経BPから出したとあとがきにありますが、内容がポケモンを(ゲームとしてだけでなくビジネスとしても)誉めちぎっていること、著者の一方がポケモンビジネスの当事者であることから、ポケモンの負の側面が無視されているのではないかという危惧は残ります。それでも、ポケモンができるまでの関係者たちの異才ぶりと、個性のぶつかり合いには、思わず引き込まれて読み進んでしまいます。
「背信の科学者たち」 W・ブロード、N・ウェード著 化学同人 平成14年7月読了
昔から読もう読もうと思いつつチャンスがなかった、科学における欺瞞の歴史を解説した本。1983年に書かれたもので、この間副大統領から出馬して大統領選に敗れたゴアさんの若き日の姿が最初にちらりとでてきて歴史を感じさせます。1983年といえば、日本でいえばオイルショックを経て公害なども問題になっていた時代だと思いますが、それでも、科学を万能の処方箋と考えられていた人はまだ多かったでしょうから、このような本がインパクトが大きかったでしょうね。現代の科学者から見ると、当たり前のことも書かれていますが、それでも科学に対する人間の見方に関して非常に参考になります。
「夜の子供たち(上・下)」 ダン・シモンズ著 角川文庫 平成14年7月読了
ハイペリオンのシリーズを読んで感心したので、ダン・シモンズの別の小説も読んでみました。紹介文には「ゴシック・ホラー」となっていますが、むしろ映画でいえばボンドシリーズのような感じです。主人公が悪の組織に挑みながらはらはらどきどきの冒険を繰り広げるなかにSF的な最新医療技術とファンタジー的なドラキュラ伝説が盛り込まれている欲張った小説です。読者を最後まで引っ張る力は持っていますね。
「狐物語」 岩波文庫 平成14年7月読了
フランスの中世の物語。狐のルナールと動物たちが生き生きと描かれた、一種の悪漢小説。メルヘンではありますが、風刺が効いていて大人向けです。
「公家アトレイデ1?3」 ブライアン・ハーバート&ケヴィン・アンダースン著 早川文庫 平成14年7月読了
フランク・ハーバートの名作「デューン」シリーズを、息子とファンが組んで書き継いだ、という作品。まあ、デューンシリーズのファンならば読んでみてもよいかも。
「植物生理生化学入門ー植物らしさの由来を探るー」 佐藤満彦著 恒星社厚生閣 平成14年7月読了
書評を生物学関係書籍の書評の方へ載せました。
「最強の静岡銀行」 日原行隆著 光文社 平成14年7月読了
経営コンサルタントをしている義父の2冊目の著書です。初版2万部だそうです。僕が一部を書いた朝倉書店の朝倉植物生理学講座の「光合成」の巻は初版730部です。勝負になりませんね。一冊の定価は「光合成」の方が4.6倍です。いわゆる学術書の出版は難しくなる一方のようです。最近、蛍光と光合成の解説をホームページに載せましたが、そのような形で、ボランティアで必要な情報を無償公開していくしかないかも知れません。
「ジル・ブラース物語(全4巻)」 ル・サージュ 岩波文庫 平成14年6月読了
1954年第1刷発行の本で、最初はその活字の古めかしさにとまどいましたが、こういうのはすぐ慣れますね。4巻をかなりのスピードで読み終わりました。侍女と従者の間の息子の波瀾万丈の生涯を、所々、登場人物が自分の人生を語るわき筋に入りながら描く、昔ながらの小説。盗賊になったり、貴族になったり、その塞翁が馬ぶりはなかなか読み応えがあります。
「数学小景」 高木貞治著 岩波現代文庫 平成14年5月読了
パズルについての数学的な考察を通して、数学的なものの考え方を紹介した本。昭和19年の著作ですが、こういう分野は古くなりませんね。生物学だったらかなり書き換えなければ通用しないでしょう。昔は、このような本を読むと、実際に数学の計算過程を追ったものですが、最近年を取ったせいか、計算過程はとばして、考え方の流れだけを追うようになってしまいました。数学者は若いうちが勝負だそうですが、さもありなんという感じです。
「エンディミオン(上・下)」 ダン・シモンズ著 早川文庫 平成14年5月読了
「ハイペリオン」、「ハイペリオンの没落」に続くシリーズSFの第3作。「ハイペリオン」は、その多彩なプロットと登場人物のくっきりとした造形もあって、SFの超一級品だと思います。これがそのまま続けばすごいぞ、と思っていたら、「ハイペリオンの没落」は、まあ、普通のできのSF程度でした。この「エンディミオン」はその中間ぐらいの評価でしょうか。ストーリーは3作の中で一番単純ですが、それを上下2巻一気に読ませる筆力は大したものです。
「恋のお守り」 ウォルター・デ・ラ・メア著 ちくま文庫 平成14年4月読了
独特の雰囲気を持つ短編集。作者は、詩人、児童文学作家としても有名ですが、短編もいいですね。特に表題作の「恋のお守り」と「奇妙な店」はとらえどころのない光の移ろいのような雰囲気が絶妙です。
「皇族」 広岡裕児著 中公文庫 平成14年4月読了
第1部が北白川宮、第2部が朝霞宮と東久邇宮を中心に書かれていて時系列が重なるのが、僕にはかえって読みづらかった。「戦前」とひとくくりにされがちな時代でも、維新前、明治、大正、昭和初期でそれぞれ時代背景が大きく違うとの指摘はうなずけるものがある。
「生命を捉えなおす」 清水博著 中公新書 平成14年4月読了
最初の数章の熱力学の初歩を解説した部分はすばらしい。エントロピーをこんなにわかりやすく説明した本を他に知らない。本筋の部分も、まあまあ面白いが、増補した部分は、最近の展開がどれだけ盛り込まれているか期待して読んだら期待はずれだった。増補部分はデータがなくて哲学的な議論ばかり。著者が年を取ったせいかしらん?
「夫が多すぎて」 サマセット・モーム著 岩波文庫 平成14年3月読了
喜劇と言うより笑劇と言うべきか。軽く読めて皮肉も効いていて面白い。ただ、第1次世界大戦直後という時代背景に由来する笑いもあるので、注を見ながら読み進めることになる。喜劇が時代に敏感なのはアリストパネスの時代から同じですね。
「菊と葵のものがたり」 宣仁親王妃喜久子著 中公文庫 平成14年3月読了
親王妃殿下の対談とエッセイ集。やはり、長生きした人は何か味のあるものを持っている感じ。対談からうかがわれる著者の性格には、非常に親しみが持てる。その意味で、あとの方に載せられた若いころに書かれたものは、最近の書かれたものと比べると少し物足りないか。
「アエネーイス(上・下)」 ウェルギリウス著 岩波文庫 平成14年3月読了
言わずと知れたローマの大詩人の叙事詩。これだけの分量の翻訳がすべて七五調でなされていて、慣れると非常に読みやすい。ストーリーとしては一番最後のクライマックスが物足りなかった。主人公アエネーアースが敵役のトゥルヌスをうち倒すのだが、神々の決定によりどちらが勝つか決まると、トゥルヌスの手足からは力が抜け、意気は消沈し、まるで情けない有様。両雄の激突を期待していたら肩すかしされてしまった。