CAM植物が昼間に発生する酸素はどうなりますか?

確かに、CAM植物は昼間は気孔を閉じているので、発生する酸素は細胞の中に貯まってしまうように思えます。しかし、酸素は空気の21%を占めますが、二酸化炭素はたかだか0.04%です。つまり、光合成の結果、全ての二酸化炭素が酸素に変換されたとしても、21%が21.04%になるだけで、これはほとんど誤差範囲です。CAM植物の場合は、二酸化炭素がリンゴ酸のプールから供給されるので、0.04%以上変化するかも知れませんが、それにしても、もともとの21%の濃度を大きく変動させるようなことにはならないと思います。というわけで、CAM植物でも、発生した酸素がたまって何か困った事態になるということはないでしょう。二酸化炭素は元々濃度が低いので、光合成によって大きく濃度が変化しますし、逆に二酸化炭素の濃度変化によって、光合成速度は大きく影響を受けます。一方、酸素は空気中に元々たくさんあるので、その濃度変化というのは、あまり光合成には影響を与えないのです。もちろん実験的に酸素濃度を1/10に低下させたりすれば、大きな影響がありますが・・・