C4回路以外に二酸化炭素を濃縮する機構はありますか?
藻類は、炭素同化系路としてはカルビンベンソン回路を持ちますが、独自の二酸化炭素濃縮系を持っている場合があります。よく調べられているのは、単細胞緑藻とシアノバクテリア(ラン藻、ラン色細菌)の場合で、CCM (Carbon Concentrate Mechanism)と呼ばれます。具体的には、細胞膜などに二酸化炭素のトランスポーター(輸送体)と重炭酸イオンのトランスポーターを持ち、エネルギーを使って直接細胞内に二酸化炭素と重炭酸イオンを濃縮します。さらに、カーボニックアンヒドラーゼ(炭酸脱水酵素)という酵素を持っていて、二酸化炭素分子と重炭酸イオンの間の変換を速やかに行ないます。C4回路と比べるとより直接的な濃縮系ですね。