7色の光を全部反射したら色が混ざって黒く見えないか?
これは非常に重要な点です。実は、絵の具が混ざる時と、光が混ざる時ではまるで違うのです。赤い絵の具というのは、赤以外の光を吸収する絵の具です。つまり白い(全ての色を持つ)光を当てると、赤に近い光以外は吸収され、残った赤い光が反射されて人の目に入るので赤く見えます。そこに別の色の絵の具を加えると、その絵の具は(赤い絵の具でなければ)赤い光も吸収するでしょうから、いろいろな色を混ぜれば混ぜるほど反射されてくる光は少なくなって、最後には目に入る光がなくなって、黒く見えるわけです。
一方で、赤い光というのは、そのまま目に入ったときに赤く見えます。そこにいろいろな色の光を足していくと、全ての色が目に入ります。このように全ての色の光が目にはいるときに、人の目には白く見えるのです。
絵の具は混ぜれば吸収によって光の量が減るのに対して、光は混ぜれば光の量が増えますよね。つまり、全く逆のことが起きるわけです。