早稲田大学で生物学を学ぶ

教育学部・理学科・生物学専修

早稲田大学には理学部がありません。では、国立大学の理学部で行なわれているような生物学の研究はされていないか、というとそんなことはありません。1964年に教育学部の中に生物学専修が創設されました。生物学専修の特徴は、その基礎研究志向にあります。4年で学部を卒業した学生のうち、約半数は大学院に進学し、修士課程でさらに研究を続けます。大学院に進学する場合は、教員が兼担する大学院先進理工学研究科へ進学することができ、学位をとれば修士(理学)あるいは博士(理学)になります。生物学専修に7つある研究室の研究テーマも、植物生理学・植物生態学・分子生物学・細胞生物学・生殖生物学・分子生理学・統合脳科学と、生命科学の中心となる生物学の分野をほぼカバーしています。教育学部というと、一般に文系として考えられる場合が多いかもしれませんが、生物学専修を含む理学科は、基礎科学を研究する完全に理系の学科です。学部を卒業してすぐに教員になる学生も、残念ながらここ数年は1学年数十名の学生の中で2名程度になっています。

生物学専修以外で生物学を学べる学科

早稲田大学にも、「生命」が名前の一部についた学科が増えてきました。例えば先進理工学部の電気・情報生命工学科、化学・生命化学科、生命医科学科などが挙げられます。電気・情報生命工学科では、一部の研究室でかなり基礎的な生物学研究が行なわれています。それでも全体としては、生物学専修と比べると、医学などの応用を念頭においた研究の方が主流なように見えます。もっとも早稲田大学はもともとは実学志向の強い大学ですから、その意味では「役に立つ出口」がはっきりしている応用志向の学科の方が、早稲田大学「らしい」のかもしれません・・・。

早稲田大学における植物研究

では、生物学の中でも、植物を対象とした研究の現状はどうでしょうか。早稲田大学には農学部はありませんし、上記の先進理工学部の研究室でも植物を直接研究対象にしている研究室はありません。そもそも、早稲田大学の中で、植物の遺伝子組み換え実験ができる設備がある学科は現時点においては生物学専修だけなのです。というわけで、植物を対象に生物学をきちんと学ぼうとした場合、早稲田大学の中では生物学専修が唯一の選択肢になります。植物や光合成に興味があって生物学を学びたい、という学生を募集中です(=結論)。

生物学専修のホームページ

生物学専修のホームページにカリキュラムや各研究室の研究内容などの説明を載せてありますので、ご覧いただければと思います。オープンキャンパスなどの情報もそちらで。