全学自由研究ゼミナール
光合成ゼミ
東京大学・教養学部 月曜日5限(4時20分—5時50分)
2006年度夏学期開講
現在、東京大学では光合成に関する講義は、エネルギー代謝・細胞生物学などの中で断片的な形でしか行われていないが、一方で、 光合成に関する研究は活発に行われている。そこで光合成に関わる各分野の専門の教員による講義により、光合成の基礎から最新の 発展まで解説することにする。具体的には、光合成の場である葉緑体やその起源となったシアノバクテリアの構造、ゲノム、遺伝子 発現および進化、光合成色素や光合成膜脂質の合成、光化学系の反応,炭素・窒素・硫黄などの同化、光合成の環境適応、など幅広く 扱う。本講義は、駒場キャンパス(佐藤直樹、池内昌彦、箸本春樹、和田元、増田建)、本郷キャンパス(田中寛)、柏キャンパス (園池公毅)の教官が交代で行なう。
平成18年度スケジュール
1.講義の概要,参考図書(佐藤)
2.光合成器官の構造(箸本)
3.光合成の明反応と光制御(池内)
4.光合成初期反応の解析(園池)
5.光合成色素の生合成と制御(増田)
6.炭素と窒素の同化の制御(田中)
7.光合成膜脂質の合成と機能(和田)
8.葉緑体ゲノムの構造・機能と進化(佐藤)
この他、環境応答、葉緑体の分裂と増殖、葉緑体機能の改変などの話題が含まれる。全体を通じて光合成と光合成生物に関する理解を深めることを目標とする。
園池は第8回の5月29日に講義を担当する。