植物生理学II 第9回講義
植物の根と無機イオンの吸収
第9回の講義では植物の根の働きを概観した後、植物が無機イオンを吸収する際に問題になる点について、窒素固定も含めて解説しました。今回の講義に寄せられたレポートとそれに対するコメントを以下に示します。
Q:今回の講義では植物の根について勉強しました。その中で、「放射性の無機リン酸をカナダモに吸わせる」実験が印象に残ったので、それについて考察します。講義の中で「Pは不溶性で土中に存在している」とされているのに、水溶性の無機リン酸を実験に使用するのはいささかナンセンスな気もしましたがそれは置いておいて、注目したいのはなぜ蒸散が行われていないのに溶液が吸収されるのかという点と、そもそも溶液はどこから吸収されているのかという点です。前者はおそらく浸透圧です。より薄い溶液が葉から抜けていき、茎をリン酸溶液が満たしたのだと考えられます。これと同時に茎には孔が開いていないことが、蒸散を防ぐためにある水が光らなかったことから明らかです。この結果がつながってくるのが後者の疑問です。前述のように、茎に水を通す孔が開いていないとしたら、葉にはその孔が開いていることになります。水が豊富な環境に生育するカナダモに水孔が存在することや、細胞自体に浸透することも考えにくいので、溶液を通した孔は気孔であると考えられます。このことから、転流における極性が発揮されるのは維管束内のみであり、普段空気が通っている気管内においては自由に溶液が移動できることがわかります。このことは、葉全体が光ったことから確認することができます。
A:注目した点は面白いと思うのですが、ちょっと説明がわかりづらいですね。これから卒業研究に入ると自分の仕事を他の人に説明する機会も多くなると思います。そのときのコツは、自分には当たり前のことでも、人にはわからないかもしれないということを常に意識することです。そのあたりを意識してみてください。水やイオンの輸送に関して一点だけ。葉には維管束が葉脈として張り巡らされていますが、維管束から葉肉細胞へ水やイオンが輸送されるための特別な組織はありません。基本的には細胞膜を通して輸送されます。長距離の輸送には維管束が必要ですが、短距離の細胞間の輸送には特別な「穴」は必要ないのです。
Q:今回の講義にて印象に残ったHgイオンの光合成速度への影響について考察する。細胞間隙において、Hgイオンを作用させると二酸化炭素濃度を変化させたときに最大活性は特に変化しないが、親和性が極端に下がる。しかし、葉緑体ではHgイオンの添加の有無による差異は生じなかったことから、直接光合成反応を阻害しているわけではないと分かる。このことから、Hgイオンが細胞間隙から葉緑体までの内部抵抗を大きくしたことを示している(参考文献1)。これより、Hgイオンによる反応阻害の意義について私は以下のように考える。日光の照射によって、溶存有機化合物が酸素を光還元して過酸化水素を生成し、これが HgをHg2+へと酸化していると推定される(参考文献2)ため、Hgイオンの生成に伴いアクアポリンが阻害されることで、細胞中の水分が過剰に光合成に用いられて減少することを抑制するためだと考える。これは、日光の照射による水分の蒸発の抑制システムにも関連すると考える。
<参考文献>1.寺島一郎の研究紹介(参照日時:2011/12/03)
http://www.biol.s.u-tokyo.ac.jp/users/seitaipl/personal/terashima/terashima_j.html
2. 水銀の化学形態変化と生物活動(参照日時:2011/12/03)
吉村 悦郎(東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命化学専攻)
http://www.airies.or.jp/publication/earth/pdf/13_2-07.pdf
A:面白い着眼点です。ただし、現在の環境中の水銀の多くは、人間活動による汚染の結果です。水銀が光合成の調節に使われているとすると、人間が環境を汚染する前にはどうしていたのか、という問題が生じるでしょうね。
Q:シアノバクテリアには、光合成と窒素固定の両方を行う種がある。しかし、ニトロゲナーゼは酸素感受性が強く、酸素による障害を大きく受けてしまう。そのために糸状性のシアノバクテリアは細胞ごとに空間的な一種の分業を行っている。また、クロロフィルの直接の前駆体であるクロロフィリドを合成するのに使われる酵素の一つ、光非依存性プロトクロロフィリド還元酵素(DPOR)は、3つの蛋白質から成る複雑な酵素複合体である。それぞれの蛋白質のアミノ酸配列は、ニトロゲナーゼの3つのサブユニット蛋白質と相同性がある。このことから、祖先光合成生物はニトロゲナーゼ系の遺伝子を利用してプロトクロロフィリド還元酵素を創出したと考えられる。(名古屋大学大学院生命農学研究科・農学部(http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/))糸状性のシアノバクテリアは元々窒素固定だけを行う細胞が光合成能力を得たのにも関わらず、現在は窒素固定細胞の方が少数である。ここでシアノバクテリアは、DPORに加え全く異なるタイプの光依存型プロトクロロフィリド還元酵素(LPOR)を併せ持っている。従って、進化の過程で現存のシアノバクテリアではLPORを産生する遺伝子の存在もあることにより、ニトロゲナーゼとDPORの遺伝子の重要性が下がり、結果元のニトロゲナーゼ系の遺伝子はかなりの状態を失っていると思われる。
A:最後のところ、LPORが出現するとDPORの重要性が低下するというのは理解できるのですが、ニトロゲナーゼは全く別の目的に使われているわけですよね。LPORが出現したからといって、重要性は下がらないと思うのですが・・・。
Q:植物の根にカスパリー線があり,これと細菌感染の防御の関連の話があった.カスパリー線があることで,細菌感染から防御できる理由を考えてみたい.前提として,細菌が土壌中の水分と共に存在し根から吸収された場合を考える.吸収された水は,内皮細胞間隙のセルロース層を通過してくるがカスパリー線によってこの流れが遮られる.そして水を吸収するために内皮細胞を通って原形質連絡で輸送されるが,この内皮細胞を通る際に細胞膜を通過するにはアクアポリンが必要である.アクアポリンは水分子を選択的に透過し,イオンやその他の物質を通過させることはない.ここで細菌も当然アクアポリンを通過できないと考えられ,水に溶解した形であっても内皮細胞より中には侵入できないだろう.細菌がさらに深くまで侵入するためには,アクアポリン構造および細胞膜構造を物理的に破壊するか,親水性部分と疎水性部分を同時に持ちカスパリー線と疎水性部分の結合によって通過するかの方法を取らなければならないだろう.よってカスパリー線の存在と,内皮細胞膜表面のアクアポリンの存在が細菌感染防御を担い,特にカスパリー線は入ってきた水のほとんどを内皮細胞を通過させる目的で,細菌感染防御に大きく貢献していると考えられる.
A:素直な論理展開でよいとは思うのですが、もう少し素直でないところがあってもよいように思いますね。素直な論理展開は「あたりまえな」論理展開になりがちです。その中に、一か所でも読み手に「おや?」と思わせる点があるとよいレポートになります。
Q:ニトロゲナーゼという酵素は窒素固定を触媒する一方で、酸素に非常に弱いということを学んだ。例えば極限環境生物は、驚くべき機能を持ったタンパク質を作りだしているのに、なぜ酸素にも耐性を持つニトロゲナーゼを生物は作り出していないのかを考察する。まず1つ目の理由としては単純に熱化学的な視点から不可能であるという考えがある。他の酵素と違う点として2つが考えられ、窒素固定では窒素の持つ強固な三重結合を切断しなくてはならない。さらに窒素分子やプロトンなど、反応の主役として扱う分子は非常に小さい。この2つの要因から、かなり精緻な構造をもつタンパク質や、それに付随する精密な金属分子の構造をニトロゲナーゼは持っている可能性が高い。特に付随する金属分子に関して、無機物質は有機物よりも酸素によって酸化を受けやすく、それによって使い物にならなくなってしまうことが考えられる。このことから数値的な証明にはなってないが、熱力学的に不可能である可能性は考えられる。2つめの理由として進化の段階で、便利そうに見える耐酸素性をもつニトロゲナーゼは実はその必要性が薄いとも考えられる。授業でも取り上げられたが、現在の窒素固定ができる生物はそれぞれがしっかりとした酸素を避ける機能や生存を続けられる共生などの環境をすでに有している。仮に酸素に耐性を持つニトロゲナーゼを作り出せた生物が、それを用いて窒素固定をしても固定のために結局大量のエネルギーが必要であるため、その供給源をめぐって共生などの方法を模索していくことが考えられ、結果的に今とあまり変わらないことになってしまうと考えられる。
A:酸化還元反応によくつかわれる金属が酸化に弱いのではないか、という着眼点は素晴らしいと思います。後半の部分は、まあ、酸素を避ける機能にかかるコストとの比較で決まるのでしょうね。ニトロゲナーゼは水素発生もするため、人間の新エネルギー源としても注目されており、耐酸素性を持つニトロゲナーゼを人工的に作ろうという研究もされていますが、なかなか難しいようです。
Q:今回の授業では、シアノバクテリア(の集団)が窒素欠乏環境下におかれると、ニトロゲナーゼを持ち、窒素固定を行うことができる「ヘテロシスト」という細胞(個体)が誕生するという内容が扱われた。現在の高等植物の祖先はシアノバクテリアである。そして、窒素固定が可能な植物(シアノバクテリア)は窒素固定が不可能な植物よりも生存に有利である。しかし、現在の高等植物は自身では空気中の窒素分子N2を固定できない。本レポートでは、「なぜ自身で窒素固定ができる植物が進化してこなかったか」を考察する。ニトロゲナーゼが窒素分子をアンモニアに変換する反応を以下に示す。
N2 + 8H+ + 8e- + 16ATP + 16H2O → 2NH3 + H2 + 16ADP + 16HPO42- (①)
反応式①によると、1分子の窒素分子を固定するのに16分子のATPが必要である。グルコース1分子から呼吸によって生成されるATPの量は36~38分子(②)であるから、窒素固定には②の4割強を要することになる。ところで、呼吸によって消費される糖は光合成の炭素固定反応によって合成される。この炭素固定反応には光合成の明反応において生成されたATPが消費される。したがって、①式によって窒素分子を固定するのに植物が用意しなければならないATP量は極めて大きい。以上に示したように、窒素固定反応を行うには多量のATPを消費することになる。しかし、この反応を植物が自身で行うとすると、呼吸や明反応により合成されたATPの多くを窒素固定に「投資」しなければならず、「大きなコスト」がかかる。陸上植物の場合、群落内では多種類の植物体が共存している。そして、各植物体の中でより高さの高い個体がより多くの光を得ることができ、生存に有利となる。よって、陸上植物において植物体は高さを高くできるように進化していく。植物体の高さを高くするためには、より多くの有機物を「体を大きくする」ことに投資する必要がある。そして、窒素固定を自身で行う植物は群落内の他の植物に比べて「体を大きくする」ことに投資できる有機物量が少なくなる。よって、窒素固定を自身で行う植物は群落内における「光をめぐる競争」に負けてしまう。群落内で光をあまり得ることができなければ、光合成量が低下し、合成できる有機物量も小さくなっていく。よって、ニトロゲナーゼを持つことで植物体は生存に不利になる。また、合成される有機物量が小さければ用意できるATP量も小さくなるので、①式より固定できる窒素量も小さくなっていく。固定できる窒素量が小さいならば、ニトロゲナーゼを持っていても得られる窒素量は他の植物体と差が小さくなっていく。つまり、ニトロゲナーゼを持つことで得られる「利益」は小さいのである。以上より、植物がニトロゲナーゼを持つことで得られる「利益」は小さく、生存に不利となる。したがって、ニトロゲナーゼを持ち「自身で窒素固定を行える」植物体が誕生したとしても、そのような植物は群落内での種間競争に敗れて淘汰されると推測される。ゆえに、「自身で窒素固定を行う植物」は進化してこなかったのであろう。
参考文献:大山隆監修 ベーシックマスター生化学第1版 オーム社(2008) ①は同書p.251、②は同書p.199よりそれぞれ引用した。
A:面白い論理だと思います。ただ、実際にはマメ科の植物は根粒を作り、根粒菌に光合成産物を供給するというコストを支払っています。論理を完成させるためには、独自に窒素固定をするよりも、共生関係を使った方がコストが安くなる、という点を示さなくてはいけないように思います。
Q:今回の講義では、主に植物の根について学習しました。水の移動にはアクアポリンというタンパク質が関わっている、ということでしたが、このアクアポリンには様々な種類があるようです。人のアクアポリンなら、存在する場所によって水分子以外の通過できる物質が違うそうなので、植物の場合でも、植物の種類によって働きが少し違ったり、葉や根などの部位によって違っていたりするのでしょうか。肥料内の成分に変化をつけて葉の細胞がどれを通過させているか調べれば、どのアクアポリンが存在しているのかわかるかもしれません。
A:設定された問題は「植物の種類や期間によって存在するアクアポリンの種類が異なるのか」ということですよね。最後に提案されている実験は、その問題点にきちんと対応していないと思います。何か関係のありそうな実験を考えてみるだけでは不足で、問題点を解決するためには何を解明する必要があるのかを考え、次いでそのためにはどのような実験をしなくてはならないかという方法を考えることが必要でしょう。
Q:今回は根の役割について学びました。その中で水草は葉からも無機リン酸等を取り込むことができると知りました。そのため、根の役割に水やイオンの吸収が挙げられますが、水草の根はこれらの役割はそれほど重要ではないと思いました。そこで、水草の根の形状について興味を持ったので、ひげ根系と主根系のどちらが適しているのか考えてみます。まず、ひげ根は表面積が大きいため水などの吸収に適しています。根が細いため、地中に深くもぐることはなく、地面に広く根を張ります。一方、主根系は主根が深く根を張ることができるため、植物体の固定に有利です。また、陸上に比べて、水中の地面はやわらかいこと、浮力があることが考えられます。これらのことから、水草の根は浮力や水流に耐えるために根を張ることが重要であると考え、水草には主根系が適していると考えます。
A:問題点がきちんと整理され、それに対して論理的な考察がなされています。きちんとしたレポートだと思います。強いて言うと一点だけ改良の余地があるように思いました。葉でもイオンを吸収できるという点も、主根系が適している理由の一つだと思います。その点が問題設定の前には述べられていますが、考察の中では明示されていません。全体を読めばもちろんわかるのですが。科学的な文章においては、文章の流れで意味を推察させるのではなく、もし複数の理由があったらその理由を並列に記載すると、より誤解を受けない文章になってよいと思います。
Q:アクアポリンは生体膜に穴を開けるためのタンパク質であると言うお話がありましたが、これは植物の細胞に限ったことではないことが調べてみてわかりました。植物でのアクアポリンは水を通すための水チャネルとしての他に二酸化炭素チャネルの役割もしているということでしたが、動物では他に何か役割を果たさないのか考えてみました。動物細胞で生体膜を移動する物質と言えばカリウムイオンとナトリウムイオンが思いつきました。イオンは小さいので、このようなイオンの輸送にもアクアポリンが関わっているのではないかと考えました。また、アクアポリンの全身分布を見たときに、腎臓にたくさん存在していました。尿生成に関わるイオンや尿素もアクアポリンで移動するのではないかと考えました。
アクアポリンとはhttp://www.tmd.ac.jp/grad/kid/aquaporin/index.html
A:講義でも触れましたが、アクアポリンが二酸化炭素を通すというのは、もともと赤血球で見つかったことです。全身分布を考えた場合は、水のたくさん動く、という点が大きいでしょうね。尿の生成というのはイオンや尿素もさることながら、水が大量に動く場でもあります。
Q:今回の授業では水銀イオンが光合成を阻害する、特に葉緑体が二酸化炭素を吸収するのを阻害しているという話題があったが、ではその理由というのは何なのかについて考えてみた.まずその理由についてであるが、葉緑体が二酸化炭素を吸収するのを阻害するには①葉緑体が二酸化炭素を吸収する能力を低下させる②吸収するはずの二酸化炭素が水銀イオンと結合して何か別の物質に変化するなどが考えられる.また、もっと違った視点から考えると③光合成に必要な水を細胞内に取り込むアクアポリンの働きを阻害するという理由も考えられるのではないだろうか.ここで注目すべきは、水銀は常温では液体の形をとっているということである.このことから私が考えた阻害理由は、液体状の水銀はアクアポリンを通過し、細胞内の浸透圧が高まることで細胞への水の吸収が減り、その結果光合成が阻害されるのではないかということである.他の金属イオンは常温では固体であるが水銀のみが液体の形をとっているということがこの考えを裏付けしているのではないかと思う.この考えを証明するためには、水銀が本当にアクアポリンを通過できるのかどうか、細胞内には他のイオンも含まれる中で、水銀イオンが浸透圧にどの程度の影響を与えるのか、についてに実験を行うとこの考えが正しいものかどうかの証明が出来るのではないだろうか.
A:単体とイオンをごっちゃにしていませんか?イオンは水溶液の中での状態ですし、水銀が液体だというのは単体としての性質です。あと、講義の中でアクアポリンの阻害の話をしたのですから、一言、講義で触れられた以外の可能性として、といった説明が講義のレポートとしては必要でしょう。
Q:今回授業では、アクアポリンについてのお話があった。アクアポリンは、水チャネルと呼ばれ、脂質二重層からなる細胞膜の生体膜は水が通りにくく、水の輸送を改善するために生体膜にアクアポリンが存在しているということだった。また、アクアポリンは植物だけではなく人間を含む動物、昆虫、大腸菌などもアクアポリンを持っていることから、生命誕生当初から存在していたものであると考えられる。アクアポリン遺伝子の数はシロイヌナズナでは35種類、トウモロコシでは33種類であり、植物では種を問わず30種類以上のアクアポリンを持つといわれている。一方、ヒトでは13種類と植物と動物とでアクアポリンの数に大きく差があることが分かった。植物におけるアクアポリンの重要性について考えてみる。植物は、動物のように自由に動くことができない。そのため乾燥などの過酷な環境に置かれたときに短期間で効率的な水分の吸収を行うことが必要となってくるといえる。また、植物は動物に比べ、細胞が大きくその大部分が液胞である。そのため細胞の増大にともなった急速な液胞の増大に膜の合成と水の吸収が必要となり、これは単純な拡散ではまかなうことができないため、アクアポリンの存在が必要となっているといえる。アクアポリンを持たずに植物体内の水の通水抵抗を軽減し、水を流れやすくすることができれば、光合成や植物の生長には有利であるかもしれない。しかし、乾燥などの過酷な環境にさらされたとき、逆流が起こってしまうというというリスクがある。そのようなことを考えると、植物はアクアポリンによって水の流れを自在に調節することで環境の変化にうまく適応していると考えられる。
参考文献・http://d.hatena.ne.jp/physiolecol/20090615/1245062399
A:きちんと考察していると思います。ただ、「アクアポリンを持たずに植物体内の水の通水抵抗を軽減し」という部分、水の動きに関しては導管について詳しく講義でやっているわけですから、そのあたりとの関連がほしいところです。また、レポートの冒頭に述べられているようにアクアポリンは、単に「植物体内の水」の動きではなく、「細胞内外の細胞膜を隔てた水の動き」である点に特徴があるわけです。そのあたりがややあいまいですね。もう少し論理がしっかりするともっとよいレポートになります。