生物学実験
早稲田大学・教育学部 通年の一部を担当 学部3年生対象
木曜日午後、金曜日全日 担当 園池公毅
平成28年度スケジュール
園池担当分は、今年は前期に2テーマを並行して4週間行ないます。
4月14日、15日
4月21日、22日
5月12日、13日
5月19日、20日
実習内容
吸収スペクトルと蛍光スペクトル測定
吸収スペクトル測定と蛍光スペクトル測定について学びます。吸収スペクトル測定実習においては、積分球を用いた散乱試料の吸収測定を通じて、吸収とODの違い、吸収と透過率の関係、スリット幅などの設定の仕方などについて学びます。ルーティンでDNAの濃度を測定しているぐらいなら、それほど知識は必要ありませんが、吸収スペクトルから試料の性質を調べようと思ったら、きちんとした原理の理解が必要です。一方、蛍光測定においては、主に光合成色素であるクロロフィルの蛍光のスペクトルを、液体窒素温度において測定し、光合成の光化学系に関する様々な情報を得ます。蛍光発光スペクトル、励起スペクトル、そして吸収スペクトルの関係も重要でしょう。単離したチラコイド膜や、C4植物の維管束鞘細胞などの試料を用いて実習を行います。
酸素電極による光合成電子伝達速度の測定
酸素電極は、溶液中(場合によっては気相中)の酸素濃度を測定するための装置ですが、これと様々な酸化還元剤、阻害剤を組み合わせることによって、光合成の電子伝達の活性を、全体の活性、光化学系1の活性、光化学系2の活性などに分けて詳しく測定することができます。葉の砕片や、単離したチラコイド膜などの光合成の状態を解析する手法を学びます。