藍藻の分子生物学2009

「藍藻の分子生物学」研究会は、平成2年に基礎生物学研究所研究会として発足しました。その後、国内の藍藻研究者が一堂に会して、最新の研究成果を発表し討論する場として、2年ごとに開催されてきました。平成17年にかずさDNA研究所に場所を移し、かずさDNA研究所研究会として引き継がれています。本研究会では発足当初の趣旨を受け継ぎ、できるだけ未発表のデータやアイディアを披露して討論を行い、これからの藍藻研究の展開を方向づけることを目的としています。今回23件の口頭発表と41件のポスター発表が予定されています。藍藻を研究材料として日々研究されている方ばかりでなく、藍藻を使った研究にご関心をお持ちの方の活発なご議論を期待しています。

2009年12月

オーガナイザー 西山佳孝(埼玉大学)
田畑哲之(かずさDNA研究所)

プログラム

第1日(12月4日(金))

13:20 - 13:30 西山佳孝(埼玉大) はじめに

13:20 - 14:00 高橋康弘(埼玉大) 鉄硫黄クラスターの生合成を担う超分子複合酵素系

14:00 - 14:30 北山陽子(名古屋大) ラン藻の概日時計の制御機構

14:30 - 14:50 休憩

14:50 - 15:10 岡本忍(ライフサイエンス統合データベースセンター) シアノバクテリアのゲノム情報基盤

15:10 - 15:30 藤澤貴智(かずさDNA研) Arthrospira platensis NIES-39のゲノム解析

15:30 - 15:50 吉川博文(東京農大) シアノバクテリアゲノムのリシーケンスと複製起点領域の同定

15:50 - 16:10 佐藤直樹(東京大) シアノバクテリアの比較ゲノム学

16:10 - 17:10 ポスターセッション1

17:10 - 17:30 下嶋美恵(東工大) Synechocystis sp. PCC 6803における糖脂質モノグルコシルジアシルグリセロールの生理学的役割の解明

17:30 - 17:50 坂本敏夫(金沢大) 陸棲ラン藻Nostoc commune(イシクラゲ)が営む無水生活様式に関与する機能性分子

17:50 - 18:10 藤田祐一(名古屋大) 多様な酸素環境に対するテトラピロール生合成系の適応進化

18:10 - 18:30 仲本 準(埼玉大) シアノバクテリアの環境適応と分子シャペロン

18:30 - 20:00 ミキサー

第2日(12月5日(土))

09:20 - 09:40 日原由香子(埼玉大) Synechocystis sp.PCC 6803 の光化学系Iサブユニット遺伝子 psaABプロモーター構造の再検討

09:40 - 10:00 小山内崇(東京大) 転写制御因子の解析を中心としたシアノバクテリア糖代謝の理解と制御

10:00 - 10:20 華岡光正(千葉大) ChIP法を用いたシアノバクテリア転写制御研究の新展開

10:20 - 10:35 休憩

10:35 - 10:55 成川礼(東京大) 新規光受容体群シアノバクテリオクロムの構造・機能解析

10:55 - 11:15 鈴木石根(筑波大) キメラセンサーを用いたヒスチジンキナーゼの機能解析

11:15 - 11:35 久堀徹(東工大) ラン藻のATP合成酵素研究で明らかになった分子モーターの調節機構

11:35 - 12:35 ポスターセッション2

12:35 - 13:15 昼食休憩

13:15 - 13:35 菓子野康浩(兵庫県立大) 光化学系II複合体のin vivoでの存在形態

13:35 - 13:55 和田元(東京大) 光化学系I複合体の簡易精製と新規成分の同定

13:55 - 14:15 伊藤繁(名古屋大) 脂質フォスファチジルグリセロール(PG)除去で示されたPS I, PS II上でのPGの3つの役割とその結合部位:PgsA.CdsA欠失変異株との10年

14:15 - 14:35 西山佳孝(埼玉大) 光化学系IIの高温適応における脂肪酸合成の役割

14:35 - 14:50 休憩

14:50 - 15:10 渡邉信(筑波大) 再生エネルギー資源としての藻類

15:10 - 15:30 櫻井英博(神奈川大) シアノバクテリアによる水素大規模生産の研究開発構想と課題

15:30 - 15:50 小俣達男(名古屋大) ラン藻は資源・エネルギー分野で人類に貢献できるか?

15:50 - 16:10 総合討論